ドル円(USD/JPY)は159.65円前後で推移している(3月31日、前日比-0.44%)。本日アジア時間に160.45円(2024年7月以来、約20カ月ぶり高値)をつけた後、三村財務官の口先介入を受けて急反落した。
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三村財務官「投機的動きが増している、断固たる措置を取る」
反落の直接の引き金となったのは、三村淳・財務官の発言だ。三村氏は記者団に対し「原油先物市場だけでなく外為市場でも投機的な動きが増しているとの懸念が高まっている」と述べ、「この状況が続けば断固たる措置が必要になると考えている」と警告した。さらに「あらゆる方面で準備している」とも述べ、2024年7月以来で最も強い介入シグナルと市場に受け止められた。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏とエリック・テオレ氏は「財務省はホルムズ海峡をめぐる地政学的不確実性が続く間は、直接介入よりも口先の警告を主な防衛手段とするだろう。地政学リスクが介入の成功確率を下げるため、直接介入には消極的になる」と分析する。
160円台は2024年夏に財務省が約1,000億ドルの実弾介入を実施した水準だ。市場は「介入のレッドライン」として強く意識しており、上値を抑える要因となっている。
日銀も連携——植田総裁が円安とインフレに言及
三村財務官の発言と前後して、植田和男日銀総裁も円安が輸入物価を押し上げ、今後数か月の利上げを正当化しうると発言し、財務省との連携した姿勢を示した。
MUFGのリー・ハードマン氏は「日銀は現時点で、エネルギー価格上昇と円安によるインフレへの影響を、成長への悪影響より重視しているように見える。全体として、日本の政策当局者は介入および金融引き締めの両面で円を支える準備をますます整えている」と指摘する。
3月18〜19日に開かれた日銀の政策決定会合の「主な意見」(3月30日公開)では、中立金利まで距離がある状況でビハインドザカーブ(政策の遅れ)に陥るリスクを警戒し、利上げ幅を含めた検討を求める声も上がり、50bpの引き上げまで議論されていたことが明らかになった。市場が織り込む4月利上げ(25bp)確率は約70%にのぼっている。
BBH「介入は二重の重荷を相殺できない」
一方で、BBHのエリアス・ハダッド氏は介入の限界を指摘する。「介入は円安を遅らせることはできても、エネルギー輸入コスト高と世界的な債券利回り上昇という二重の重荷を相殺することはできない」。またINGは「日本当局が160円で介入するか165円まで待つかは不明」として、どの水準で実弾介入に踏み切るかは予断を許さないとしている。
構造的な円安圧力の根底には日米金利差がある。FRBの政策金利3.50〜3.75%に対し日銀は0.75%と、実質金利は依然として深いマイナス圏だ。WTI原油が103.13ドル/バレルで推移する中、円建てのエネルギーコスト上昇がインフレ圧力を高め続けている。
テクニカル:上昇バイアスは維持、介入なければ161.88〜162.00円が次の目標
FXStreetのアレックス・メンガニ氏は「テクニカルセットアップは強気トレーダーに有利。急落よりもゆっくりとした上昇を示唆」と指摘する。RSIは約54と中立域、MACDはポジティブ領域でのブリッシュクロスを維持。
ソシエテ・ジェネラルは「158.00がキー・サポート、次の目標は162.00〜163.20/163.70」とみる。
レジスタンス
- 160.00円:介入のレッドライン。直近の最大の関門
- 160.45円:本日アジア時間高値
- 161.88〜162.00円:介入がなければ次の目標(2024年高値)
サポート
- 159.00円:心理的節目
- 158.70円:4時間足100期間EMA
- 158.00円:キー・サポート(ソシエテ・ジェネラル)
今後の注目点
4月1日(水)には日銀短観(3月調査)が午前8時50分に発表される。大企業製造業DIの市場予想は16(前回15)。イラン戦争勃発後初の短観として企業景況感の悪化幅が焦点で、結果次第では4月利上げ確率にも影響する。
4月3日(金)は米雇用統計(NFP)とグッドフライデーの市場休場が重なる。前回2月のNFPは予想外の-9万2,000人と落ち込んでおり、3月の市場予想は+5万5,000人。強い数字なら利上げ観測が再浮上してドル高・円安、弱い数字なら需要破壊懸念でドル安・円高の展開となりうる。休場日でもあり流動性が低下した状態での発表となるため、値動きの増幅に注意が必要だ。
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