【金価格】金ラリーは終わらない 中銀需要・地政学・利下げ観測が構造的に価格下支え=INGレポート

金価格は1月の急騰とその後の調整を経て足元で持ち合い局面に入っているが、上昇相場はまだ終わっていない――。INGリサーチは2月26日付レポートで、金市場を支える構造的要因は依然として強固であり、むしろ一部では強まっていると指摘した。

中央銀行需要が「背骨」

INGはまず、公式部門(中央銀行)の需要が金市場の「背骨」であり続けていると強調する。2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、制裁リスクや地政学的分断、ドル依存度低減への意識を背景に、特に新興国中銀が準備資産の多様化を加速してきた。

重要なのは、この需要が価格に対して鈍感で、戦略的である点だ。

昨年、報告ベースで世界最大の金購入国となったポーランドは、保有比率ではなく絶対量の積み増しを目標に掲げ、約550トンから約700トンへの拡大を目指している。これは戦術的な売買ではなく、長期的な準備戦略であることを示している。

中国人民銀行も1月で15カ月連続の金購入を記録した。

地政学的分断が続く限り、中央銀行需要が大きく後退する可能性は低く、高値圏でも相場の下値を支える「構造的フロア」として機能している。

地政学リスクが再び前面に

中東情勢の緊張再燃、貿易摩擦、関税リスクなど、地政学リスクは再びマクロ環境の主要ドライバーとなっている。特に通商政策を巡る不確実性が、各資産クラスのボラティリティを高めている。

こうした環境下で、安全資産としての金の役割が改めて意識されている。

FRB利下げが追い風に

米金融政策の転換も金にとって追い風となり得る。

INGの米国担当エコノミストは、第2四半期からFRBが利下げを開始し、その後数四半期にわたり政策が段階的に緩和方向へ向かうと予想している。成長モメンタムの鈍化とインフレ正常化が背景にある。

仮に小幅な利下げサイクルであっても、実質金利の低下や無利息資産である金の機会費用低下を通じて、金価格を支える可能性が高い。

ETF需要に再拡大余地

金ETFの保有残高は2020年のピークを大きく下回っており、資金流入の余地が残されている。足元では再び投資家の関心が高まりつつある。

歴史的に、ETF保有は価格上昇局面やFRBの金融緩和観測と連動する傾向がある。利下げ期待の強まりや地政学リスクの激化が、ETFを通じた新たな資金流入を呼び込み、相場の「次の一段高」を形成する可能性がある。

ステーブルコインという新たな需要源

準備資産の進化は中央銀行に限らない。米ドル建てステーブルコインの急成長が、新たな機関投資家層を生み出している。

特にテザーは昨年70トン超の金を購入し、報告ベースではポーランドに次ぐ規模となった。現在は準備資産および金連動トークンを合わせ約140トンを保有している。

この流れが継続すれば、ステーブルコインの拡大は中央銀行需要に近い性質を持つ構造的な金需要となり得る。規模はまだ限定的だが、市場を下支えする層が一段と厚みを増している。

上昇は直線的ではないが…

もっとも、上昇の道筋は一直線ではない。過去最高値圏では現物需要が価格に敏感になっており、持ち合いや短期的な調整は想定される。

それでも、中央銀行の準備多様化、地政学的分断、FRBの緩和方向転換、ETF需要回復、そしてステーブルコインという新たな買い手――。

これらの構造的な柱は崩れていない。

INGは「現時点では、より広範な環境は依然として金に有利である」と結論づけている。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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