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Ondo・JPモルガン・マスターカード・リップル4社連合——トークン化米国債を5秒で国境越え償還、機関投資家の運用基盤が完成へ

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5月6日、Ondo Finance、JPモルガン傘下のKinexys、マスターカード、リップルの4社が、トークン化された米国短期国債について、銀行間・国境を越える償還を初めて完了したと発表しました。リップルがXRPレジャー上で保有していたOUSG(Ondo Short-Term U.S. Government Treasuries)を償還し、その代金がマスターカードのMulti-Token Networkを経由して、JPモルガンのKinexysからシンガポールにあるリップルのドル口座に送られた、という流れです。ブロックチェーン上の処理は5秒未満で完了したとされています。

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目次

取引の流れ — 5秒で動いた米国債

プレスリリースによると、今回の取引は4つのステップで構成されました。第1に、リップルがXRPレジャー上で保有するOUSGトークンの償還を指示します。第2に、Ondoがマスターカードのネットワークを通じてドル支払い指示を発行します。第3に、JPモルガンのKinexysが、Ondoが保有するブロックチェーン上の預金口座から資金を引き落とします。第4に、その資金がシンガポールにあるリップルの銀行口座に送金される、という流れです。

従来、トークン化された米国債は「夜間や週末は動かせない」「同じ銀行のシステム内に閉じている」といった制約がありました。今回はこの2つの制約をどちらも超えた取引であり、パブリック・ブロックチェーン(誰でも参加できるブロックチェーン)と既存の銀行間決済網が、実際の取引で接続された初の事例となります。

📌 キーポイント:OUSGとは何か
OUSGは、Ondo Financeが発行する米国短期国債(残存期間が短い米国の借用証書)に裏付けされたトークンです。1トークンに相当する金額分の米国債が裏付けとして保管されており、保有者はトークンを渡せばドルで償還を受けられます。利回りは米国短期金利に連動し、機関投資家・適格購入者のみが対象です。

4社の役割分担と狙い

今回の取引で、4社はそれぞれ異なる役割を担いました。Ondo Financeはトークン化された米国債の発行体で、トークンの裏付けとなる米国債の運用と、トークンの発行・償還を担います。JPモルガンのKinexysは、ブロックチェーン上で動くドル建ての預金口座(オンチェーン預金)と、銀行間決済の機能を提供しました。マスターカードのMulti-Token Networkは、複数のブロックチェーンと銀行をまたがった支払い指示の経路として機能しました。リップルは、XRPレジャー上でOUSGを保有する投資家側の立場で、償還を実行しました。

この4社連合の意義は、それぞれが既に大規模な機関顧客基盤を持っている点にあります。JPモルガンのKinexysは2024年以降、機関投資家向けのオンチェーン決済で日次取引額を数十億ドル規模にまで伸ばしています。マスターカードは世界の銀行・カード会社の決済網を握っています。リップルは国際送金分野で銀行と提携実績があります。Ondoはトークン化米国債で先行する事業者です。

4社連合によるトークン化米国債の国際償還フロー

本誌で取り上げてきたトークン化の流れ

本誌では直近で、関連するトークン化の動きを連続して取り上げてきました。5月6日付の「ステート・ストリートとギャラクシーがSolanaでSWEEPを始動」では、3,200億ドル規模の眠れるステーブルコインを米国債で運用する仕組みを紹介しました。5月4日付の「NYSEがSECにトークン化株式を申請」では、Russell 1000構成銘柄をオンチェーン化する3年パイロット計画を取り上げています。

これらは「資産をトークン化する」「ステーブルコインで運用する」という発行・運用側の動きでしたが、今回のOndo・JPモルガン・マスターカード・リップル連合は、その先にある「銀行間で実際に動かす」「国境を越えて決済する」という運用面の壁を一段下げた事例にあたります。発行・運用・決済の3段階が揃ってきたことで、機関投資家がトークン化米国債を実務で使う土台が整いつつあると考えられます。

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私たちの送金・運用にどう関係するか

日本の個人投資家がOUSGを直接購入することは現時点では困難です。OUSGは米国の証券規制下で、適格購入者(一定額以上の運用資産を持つ機関や富裕層)に限定されているためです。それでも今回のニュースが個人投資家にとって重要な理由は、3つあります。

第1に、リップル社(XRP)の機関投資家向けユースケースが具体的に拡大している事実が確認できる点です。XRPの市場価格は機関投資家の採用拡大期待で動く部分が大きく、今回の発表は中長期の追い風材料となります。第2に、Ondo Finance独自トークン(ONDO)が、トークン化米国債市場の代表銘柄として注目度を増す可能性がある点です。第3に、JPモルガン・マスターカードという既存金融の大物が「自社の閉じた仕組み」ではなく、パブリック・ブロックチェーンとの接続を選んだ事実が、業界全体の方向性を示唆している点です。

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今後の注目点

当面の注目は、今回の試行が単発で終わるのか、定期的な実取引に発展するかです。OUSGの預かり資産は4月時点で7億7,000万ドル規模とされており、これが拡大するかどうかが、4社連合の本気度を測る指標になります。

並行して、米上院で審議中のCLARITY Act(暗号資産市場構造法案)が8月までに採決される可能性が高まっています。トークン化米国債を含むデジタル資産の取扱いに関する規制が明確化されれば、機関投資家の参入余地がさらに広がります。日本国内でも、トークン化国債の発行・流通を巡る金融庁の制度設計が今後の論点になる見込みです。

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個人投資家が意識すべき3つのポイント

1つ目は、トークン化米国債は「金利を稼ぎながら、ブロックチェーン上で24時間動かせる資産」として機関投資家の間で標準的な選択肢になりつつある点です。今後、ステーブルコインの代替・補完として位置づけられる可能性が高く、関連銘柄(ONDO、XRPなど)の中長期動向に影響します。

2つ目は、JPモルガン・マスターカードのような大手金融機関がパブリック・ブロックチェーンを業務で使い始めた事実です。「ブロックチェーンは投機の道具」という認識は急速に古くなっています。投資判断において、銀行・カード会社のブロックチェーン関連発表は、暗号資産価格の中長期動向を読む上で重要な手がかりとなります。

3つ目は、日本の個人投資家がトークン化米国債を直接買えない現状でも、関連事業を手がける米国上場企業(Ripple Labs関連、Coinbase、各種カストディ事業者など)への投資という間接的な参加手段がある点です。トークン化の波が個別銘柄の業績にどう反映されるかを観察する視点を持つことが、今後の投資判断で役立ちます。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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