ビットコイン、6.6万ドル手前で上値試し トランプ演説後の楽観と地政学リスクが交錯

ビットコイン(BTC)は足元で6万5000ドル台を回復し、6万6000ドル付近を試す展開となっている。ただし、同水準での戻り売りが意識されれば、6万ドル割れを視野に入れた再調整リスクもくすぶる。

トランプ大統領の一般教書演説後、市場心理は一時的に改善した。オンチェーン分析企業サンティメントのデータによれば、XやReddit、Telegramなど主要プラットフォームにおける強気コメントの割合は直近4週間で最も高い水準に達した。もっとも、個人投資家のFOMO(取り残されることへの恐怖)が過度に高まれば、相場は逆に失速する可能性もあるとの指摘も出ている。過去の値動きに照らせば、過度な楽観はしばしば反対方向の動きを招いてきた。

機関投資家マネーにも小幅ながら回復の兆しがみられる。米上場の現物ビットコインETFは火曜日に2億5700万ドル超の資金流入を記録し、2月6日以来で最大の単日流入となった。需給面の下支え要因ではあるが、地政学リスクが再び市場の重石となる可能性がある。

木曜日に予定される米国とイランの核協議を前に、両国間の緊張が高まっている。米大使館がレバノンで職員を一部退避させたとの報道もある。緊張がエスカレートすれば、投資家は金(XAU)などの安全資産へ資金を移しやすくなり、ビットコインには下押し圧力がかかる可能性がある。

デリバティブ市場では慎重姿勢が続く。K33リサーチによれば、BTCのパーペチュアル市場では資金調達率が中立水準を大きく下回り、一時は大幅なマイナス圏に沈んだ。1週間平均は1.95%まで持ち直したが、30日平均は0.78%と2024年9月以来の低水準にとどまる。建玉も約27万BTC付近で推移しており、レバレッジ拡大には慎重な姿勢が続いている。

テクニカル面では、4時間足で50期間および100期間の指数平滑移動平均線(EMA)が下向きで推移し、上値を抑えている。RSIは50をわずかに下回り、戻りは限定的。MACDはシグナルを上抜けたものの、上昇モメンタムはまだ脆弱だ。

目先の上値抵抗は6万6500ドルで、ここは50EMAが重なる重要水準だ。さらに6万8500ドルが次のレジスタンスとなる。一方、下値では6万3000ドルが最初のサポートであり、これを割り込めば心理的節目の6万ドルが視野に入る。6万ドルを明確に下抜けた場合、テクニカルターゲットである5万8822ドル近辺までの下落も想定される。

総じて、ビットコインは短期的な反発局面にあるものの、構造的な下向きバイアスはなお払拭されていない。6万6000ドル台の攻防が、次の方向性を決定づける局面となる。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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