日本円、対ドルで1週間ぶり安値圏に 財政懸念と米金融政策が重し

ドル円(USD/JPY)は上昇基調を維持し、155.35円近辺まで上昇。1週間超ぶりの円安圏に達した。その後、欧州時間の序盤にはやや押し戻されたものの、155円台を維持して推移している。足元では円安・ドル高の流れが優勢だ。

背景にあるのは、日本の財政運営に対する懸念だ。第4四半期のGDPが弱い結果となったことで、政府に追加景気刺激策への圧力が高まっている。これに対し、国際通貨基金(IMF)は消費税減税に警鐘を鳴らし、財政余力の毀損や債務リスクの拡大につながると指摘した。

こうした財政不安に加え、全般的なリスク選好ムードも相まって、安全資産とされる円への需要は後退。結果としてドル円の下支え要因となっている。

一方、米ドルも堅調だ。ドル指数(DXY)は、1週間超ぶりの高値に上昇。1月のFOMC議事要旨が想定ほどハト派ではなかったことが材料視された。議事要旨では、利下げのタイミングを巡って当局者間で意見が分かれていることが示された。インフレが鈍化すれば追加利下げの余地があるとの見方がある一方、拙速な緩和は2%目標の達成を危うくするとの慎重論も根強い。

市場ではなお、年内に0.25%幅の利下げが3回実施される可能性が織り込まれている。ただ、日銀が金融政策正常化を継続するとの見方が広がるなか、日米の政策スタンスの違いは明確だ。この金融政策の方向性の違いが、ドル円相場でドル高を抑制する要因ともなっている。

さらに、地政学的緊張の再燃も円の下支え材料となっており、ドル円の一段ドル高には慎重姿勢も見られる。

市場の次の焦点は、米国の経済指標だが、真に注目されているのは金曜日に発表される日米のインフレ指標だインフレ動向次第では、日米金融政策の見通しが再び修正され、ドル円相場に新たな方向感を与える可能性がある。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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