米国とイスラエルによるイラン本土への共同軍事作戦は、中東の勢力図を塗り替える可能性を孕んでいる。一方で、地域全体を巻き込む不安定化のリスクも同時に高まっている。
攻撃から時間が経過する中、状況は依然として流動的だ。米メディアPoliticoが、イラン攻撃を巡る「分かっていること」と「不確実な点」を整理している。その内容をもとに現状をまとめてみよう。
米国の攻撃の狙いは?
今回の軍事行動は、単なる限定的な軍事施設攻撃ではない。
目標は、
- イランの核・弾道ミサイル能力の破壊
- 軍事インフラへの打撃
- そして体制への圧力
にあるとみられている。
攻撃対象には最高指導者アリ・ハメネイ師や政権中枢が含まれ、トランプ大統領はハメネイ師の死亡を発表した。
ただし、政権側がどの時点で「目的達成」と判断するのかは明確ではない。短期作戦なのか、体制転換を視野に入れた継続的圧力なのかは不透明だ。
イランの体制は崩れるのか?
ハメネイ師の死亡が事実であれば、イラン体制にとって歴史的転換点となる。
しかし、1979年のイラン革命後のイランの統治構造は、最高指導者の不在に対応できる制度設計となっている。後継者選出のプロセスも法律で定められている。
さらに現時点で大規模な民衆蜂起は確認されていない。
短期的には、
- 体制が結束を強める
- 速やかに後継者を選出する
可能性も高い。
体制崩壊が即座に起きるとの見方は、まだ裏付けを欠く。
核問題の行方は?
攻撃前には米国とイランの間で核交渉が行われていた。
しかし軍事行動により、外交ルートは事実上凍結状態に入ったとみられる。
特に注目されるのは、ハメネイ師が出していた核兵器を禁じる宗教令(ファトワ)の扱いである。後継指導者がこれを維持するのか、それとも方針転換するのかは、将来の核リスクに直結する。
中東全域に戦争が拡大するか?
イランはすでに湾岸地域の米軍基地を標的とする攻撃を開始している。
さらに、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖に言及しており、原油価格への影響も懸念されている。
イランはレバノンのヒズボラ、イラクの民兵組織、イエメンのフーシ派などの代理勢力を通じて影響力を持つ。
衝突が長期化すれば、局地戦から中東全域の戦争へ拡大する可能性も否定できない。
米国内の政治的影響は?
今回の軍事行動は、米国内政治にも影響を及ぼす。
世論は分かれており、軍事行動への支持は一定程度存在するものの、米軍に死傷者が出た場合、支持が急速に低下する可能性もある。
中東への関与拡大は、国内政治上のリスクともなる。
現時点での整理
分かっていることは、
- 米国とイスラエルがイラン本土を攻撃した
- イランが報復に出ている
- 地域の緊張は確実に高まっている
分かっていないことは、
- 体制は維持されるのか
- 核問題はどの方向へ向かうのか
- 衝突は短期で収束するのか
イラン攻撃は単発の軍事イベントではなく、中東の構造を揺るがす転換点になる可能性がある。
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