ドル円は激しく乱高下している。FOMCでのパウエル発言を受けて3月19日朝に159.816円と年初来高値を更新した後、植田総裁の会見中に円買いが急速に強まり、NY市場では157円65銭まで下落——わずか1日で約2円20銭の急反落となった。その後21日にかけて再び159円台を回復しており、160円を挟んだ攻防が続いている。
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なぜ高値更新直後に反落したのか
Forex.comのジェームズ・スタンレー氏によれば、今回の急反落は1月下旬の大規模な下落と構造的に類似している。あの時も介入が疑われた。160円という水準は財務省の介入ラインとして市場に強く意識されており、接近するたびに売りが誘発される。
円安ポジションの偏りも背景にある。「USD/JPYの過剰な円安ポジションが積み上がっており、巻き戻しが起きれば影響は大きい」とスタンレー氏は述べる。構造的な基本要因(日米金利差)はドル高・円安を支えているが、ポジションの偏りが逆転リスクを高めている状態だ。
日銀が「動けない」構図
日銀は3月19日に0.75%の据え置きを8対1で決定した。反対票は高田創委員のみで、1.0%への利上げを主張した。
植田総裁は会見で「経済・物価が見通し通りなら利上げを継続する」と述べつつ、「イラン紛争がエネルギー供給ショックとして基調物価に影響するかどうか判断に時間がかかる」として今回は見送った。次の判断材料として4月の日銀短観発表を挙げており、4月か6月の利上げが焦点となっている。
据え置きを後押しする要因は複数重なっている。
- 日本のエネルギー輸入の約95%が中東依存。原油高が経済に直撃
- 1月の日本CPIは1.5%と45カ月ぶりに2%を割り込んだ
- 高市首相が植田総裁に利上げへの難色を示したと毎日新聞が報道
- State Street Investment Managementのクリシュナ・ビマバラプーAPACエコノミストは「需要破壊リスクが増す局面。今は利上げを一時停止し後に再開することが正常化路線を守るうえで重要」と述べる
INGは「日銀が中東紛争の経済的影響と春闘の結果をどう評価するかが4月か6月の利上げを左右する」と分析している。
3月23日・春闘速報が円相場を動かす
3月18日の集中回答日では大手企業の満額回答が相次いだ。
- トヨタ自動車:6年連続満額回答
- 三菱電機:7.0%(2008年以降過去最高)
- 日立:6.5%
- NEC:6.5%
- パナソニックHD:6.3%
3月23日に連合が第1回回答集計速報を公表する。第一生命経済研究所は全体平均5.20%を予測しており、これを上回れば日銀の4月利上げ論拠が強まり、円高材料となる。
現在値と注目ライン
- 現在値:159.22円(3月21日時点)
- 年初来高値:159.816円(3月19日)
Forex.comのジェームズ・スタンレー氏が示した主要水準は以下の通り。
レジスタンス
- 159.816円:年初来高値
- 160.00円:財務省の介入警戒ライン
サポート
- 157.68円:直近安値
- 156.39円:次の主要サポート
- 154.45〜155.00円:中期サポートゾーン
来週以降の注目点
- 3月23日:連合春闘速報。5.20%超なら円高材料、下振れなら利上げ先送り観測で円安継続
- 4月1日:日銀短観。中東紛争の企業への影響が初めて数字で出る
- 160円への再接近時に財務省が介入に踏み切るかどうか
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