ドル円は159.907円で週を終えようとしている(3月27日時点、日中レンジ159.442〜159.976)。160円まで残り約0.10円だ。2024年に財務省が為替介入を実施した水準に再び近づいており、今週だけで約0.5円上昇し、3週連続の陽線となっている。
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「160円を突破する条件が揃いつつある」
INGのクリス・ターナー氏(グローバルマーケッツ・ヘッド)は3月27日付のレポートで「160円を突破する条件が揃いつつある」と分析した。根拠は2つだ。
第一に、FRBのスタンスの変化。現在、金利先物市場は2026年内に15ベーシスポイントの利上げを織り込んでいる。CME FedWatchによると12月FOMCでの25bp利上げ確率は先週の8.2%から30.2%まで急上昇した。米10年国債利回りは月間で50bp上昇し4.44%に達している。
第二に、中東情勢だ。イラン外相は3月26日、「米国との直接交渉の意図はない」と明言した。トランプ大統領はイランのエネルギーインフラへの攻撃期限を4月6日まで延長し、その間にイランが10隻のタンカーをホルムズ海峡通過させたことを「プレゼント」と表現した。原油高→インフレ懸念→FRBタカ派というルートが継続しており、ドル高の根拠が積み上がっている。
口先介入の効果は限定的
財務省は警告を繰り返している。
- 片山さつき財務大臣:「すべての可能な措置を取る準備がある」
- 三村財務官:「為替変動が市民の生活に与える影響を念頭に、政府は常に全面的に対応する準備がある」
しかしターナー氏は介入の実効性に懐疑的だ。2024年の介入は約1,000億ドル規模で、米国債の売却をファイナンスに使った。現在は10年米国債利回りが月間50bp上昇しており、米国が日本の大規模な米国債売却を容認するかどうかは不透明だと指摘する。
FXStreetのハレシュ・メンガニ氏も「強い追随売りが確認されるまで、近い将来に天井を打ったとの確証はない」との見方を示した。
円安が止まりにくい2つの構造
① 「利上げしたくてもできない」日銀のジレンマ
日銀は1月会合の議事録(3月25日公開)で「特定のペースを定めずに利上げを継続する」方針を確認した。市場の4月利上げ確率は約60%に達している。
しかし原油高が続く限り、日銀は動きにくい。DBSグループのフィリップ・ウィー氏が指摘するように、「原油高が持続すれば成長には下方圧力をかけながらインフレだけが再加速するスタグフレーション的環境を生む」。利上げが景気を痛め、利上げしなければ円安が輸入インフレを加速させる——どちらに転んでも日本経済には逆風だ。
② 「有事のドル」が定着
本来、地政学リスクは円の安全資産需要を高めるはずだ。しかし今回は違う。日本の原油輸入の95%が中東依存であり、ホルムズ海峡の緊張が続く限り「円を買う理由」が「ドルを買う理由」に負け続けている。
現在値と注目ライン
forex.comのマット・シンプソン氏は「160は財務省の介入を必ずしも前提としない、市場が自ら設定した心理的なラインだ」と述べ、月末・四半期末フローによる乱高下に注意を促した。
レジスタンス
レジスタンス
- 160.00円:心理的節目・介入警戒・2024年7月以来の円安水準。近づくたびに売りが入っている
- 159.976円:本日の日中高値
サポート
- 157.50円:近期強気バイアス維持の下限。この水準を維持する限り上昇バイアス継続
- 152.25〜152.30円:2月月次安値・長期上昇起点
今後の注目点
- 4月6日:トランプのホルムズ海峡・攻撃延期の期限。攻撃再開なら原油急騰→ドル高・円安加速、延期再延長または停戦進展なら原油急落→円の買い戻しへ
- 4月28日:日銀金融政策決定会合。約60%の確率で利上げが織り込まれている
- 近日:米PCEデフレーター2月分。FRBの政策スタンスに影響
- 随時:財務省による為替介入。160円前後が焦点
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