中東情勢の緊張が強まるなか、安全資産としての需要が高まり、銀価格が急反発している。
銀価格(XAG/USD)は4日のアジア時間、前日までの急落から持ち直し、1トロイオンスあたり85ドル前後で推移している。直前の2取引日では12%以上の急落を記録していたが、この日は3%超の反発となった。中東の地政学リスクの高まりが、安全資産としての銀への資金流入を促している。
報道によると、ドバイの米国領事館敷地内にドローンが着弾したものの、人的被害はなかったという。米国はすでにサウジアラビア、クウェート、レバノンの大使館を一時閉鎖しており、米国人に対して一部地域からの退避を呼びかけている。
また、イスラエル軍は南レバノンでヒズボラを標的とした新たな地上作戦を開始し、空爆も拡大している。さらに、イスラエルはイランの新たな最高指導者を選出するために宗教指導者が集まっていた建物を攻撃したと報じられている。
米国のトランプ大統領は、この戦闘の激化がイランでより強硬な指導部の誕生につながる可能性があると警告しており、紛争の行方を巡る不確実性が市場の警戒感を高めている。
一方、ホルムズ海峡を巡る緊張も高まっている。BBCによると、イランが同海峡での船舶航行を事実上妨害していることを受け、トランプ大統領は商船の保険支援を提供する方針を示した。さらに、必要に応じて米軍が船舶を護衛する可能性もあるという。イラン軍が複数の船舶に発砲したとの報告もある。
もっとも、銀価格の上昇余地は一定程度抑えられる可能性もある。原油価格の上昇によるインフレ懸念を背景に、ドルが強含んでいるためだ。市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が少なくとも夏頃までは政策金利を据え置くとの見方が広がっている。ドル高が続けば、ドル建てで取引される銀価格の上値を抑える要因となり得る。

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