2025年に力強い上昇を見せた日本株は、2026年に入っても上昇基調を維持している。直近の大きな材料となったのは高市早苗首相による衆院解散総選挙での圧勝だ。ゴールドマン・サックスの日本株チーフストラテジスト、ブルース・カーク氏は、この選挙結果は政治面でも市場面でも「極めて重要」と評価し、日本株の目標水準を引き上げた。
歴史的な圧勝と市場の初動反応
過去、自民党主導の連立政権が衆院で3分の2超の安定多数を獲得した2005年、2012年、2014年のケースでは、選挙後3カ月で株式市場は平均約20%上昇した。さらにその後の9カ月間でTOPIXのバリュエーション(PER)が拡大する傾向が確認されている。
大勝は首相の在任期間が長期化する可能性を示唆し、政策の継続性が高まる。戦後の日本の首相の平均在任期間は約1年半に過ぎないが、強い選挙基盤は政治的安定をもたらし、市場のリスクプレミアムを低下させる。これが海外投資家の資金流入を呼び込み、バリュエーションを押し上げる構図だ。
政策期待と投資家心理の変化
市場の上昇は単なる安心感だけでなく、政策への期待も背景にある。防衛、経済安全保障、日米関係といった分野での政策の明確化が見込まれ、企業統治改革や構造改革への前向きな姿勢が投資家心理を改善させている。
企業統治改革は2023年初頭から再び注目されてきた。企業による総還元額はアベノミクス前の年間6〜7兆円規模から、現在は40〜45兆円規模へと大きく拡大している。一方で、ROEは9〜10%で横ばいとなっており、持続的な評価引き上げには指数レベルでのROE改善が不可欠とされる。
その実現には、より積極的な株主還元、成長投資、M&Aによる業界再編、そして大胆な事業再構築が必要になる。政府・取引所・規制当局によるトップダウンの圧力と、投資家によるボトムアップの対話がかみ合えば、次の上昇段階に入る可能性がある。
海外資金はまだ余地あり
2022年秋の市場底入れ以降、海外投資家は日本株への再配分を進めてきた。ただし2024年夏のTOPIX24%下落局面では約13兆円が流出するなど、資金の振れは大きい。
足元では選挙前週に約1.8兆円の純買い越しが確認され、年初来では約3.4兆円に達している。しかし長期的に見れば、アベノミクス初期と同程度の水準にとどまり、投信データも依然として日本株をアンダーウエートとしている。資金流入余地はなお残されている。
さらに、年初来のドル建てパフォーマンスではTOPIXが+14%とS&P500を上回っており、米国からの地理的分散投資の流れが日本に向かいつつある。
リスクはどこにあるか
最大のリスクは政治的安定の崩れだ。圧勝した首相が不測の事態で退任すれば、上昇サイクルの終焉を招く可能性がある。また、消費税政策など財政運営が債券市場や為替市場を不安定化させれば、株式市場にも波及しかねない。
外部要因としては米国経済の急減速や地政学的ショックも挙げられる。さらに、日本株は直近約1年大きな調整を経ておらず、5%超の調整が年に複数回起きるという過去のパターンから見れば、短期的な調整リスクも無視できない。
まだ上昇局面は継続か
ゴールドマンは、現在の日本株市場は2022年秋に始まった上昇サイクルの中盤にあるとみる。次の段階は「期待」から「実行」への移行だ。政策と企業改革が具体的成果として現れれば、持続的な評価引き上げが可能になる。
政治的安定、改革モメンタム、海外資金流入という三つの要素が重なれば、日本株はなお上値余地を残しているというのが同社の見方だ。
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