3月24日のアジア株式市場は全面高の展開となった。トランプ大統領がイランの発電所攻撃を「5日間延期」するとTruth Socialで表明したことを受け、リスクオンムードが一気に広がった。日経平均は+1.43%(52,252円)、KOSPI+2.7%、香港ハンセン+2.39%と主要指数がそろって上昇した。
上昇の直接的なきっかけ
トランプ大統領は3月24日、「イランとの間で生産的な対話が行われており、発電所・エネルギー施設への攻撃を5日間延期する」とTruth Socialに投稿。さらにCNBCのインタビューで「イランとの取引に強い意欲がある」と述べた。この発言を受けてダウ先物が一時1,000ポイント超急騰し、アジア市場に波及した。
ただし、イラン国営メディアは「米との交渉は行っていない」と否定。Interactive Brokersのホセ・トーレスシニアエコノミストはCNBCに「ウォール街の高揚感にもかかわらず、テヘランが交渉を否定した後、原油は安値から大きく戻している。長期戦のリスクは依然として市場の最大の懸念だ」と述べており、楽観は続かないとの見方だ。
各市場の動き
日本
- 日経平均:52,252円(+1.43%)
- TOPIX:3,559.67(+2.1%)
今朝発表された2月CPI(+1.3%)が日銀目標を下回ったことも追い風となった。「日銀利上げが遠のく」との解釈から買いが入り、株高・円安の組み合わせが輸出株を押し上げた。ただし52週高値59,332円からは約-11.9%の水準にとどまっており、戻りは限定的だ。
韓国・香港・中国
- KOSPI:5,553.92(+2.7%)
- 香港ハンセン:25,005.02(+2.39%)
- CSI 300:4,474.72(+1.28%)
韓国は原油高の恩恵を受けるエネルギー株が牽引。香港・中国は前日の下落からの自律反発も加わった。
オーストラリア
- ASX 200:8,379.40(+0.16%)と小幅にとどまった。資源国として原油高の恩恵はあるが、中国需要の不透明感が上値を抑えた。
原油反発が上値を重くしている
市場の懸念材料は原油だ。ブレント原油は前日(3月23日)に約11%急落して99ドル近辺まで下げたが、3月24日には102.91ドル(+約3%)に反発している。WTIも91.40ドル(+3.7%)となっている。
停戦交渉への期待で原油が急落→攻撃延期表明でアジア株反発という流れだが、イランが交渉を否定したことで再び緊張が高まっている。交渉が決裂すれば原油が再び110ドル超に向かうシナリオも残っており、今日の上昇が持続するかどうかは不透明だ。
今後の注目点
- 3月29日(日本時間)まで:トランプの5日間延期期限。合意なければ発電所攻撃実行→原油急騰・アジア株急落リスク
- 3月28日:米PCEデータ(2月)。インフレ加速なら米株安→アジア株連鎖安
- 4月1日:日銀短観。中東紛争の企業への影響が初めて数字で出る
- 4月の日銀会合:春闘5.26%確認を受けた利上げ判断。利上げ決定なら円高→輸出株に逆風
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