金価格(XAU/USD)は直近の急落で週間安値を付けた後、押し目買いが入り持ち直した。ただ、心理的節目となる5,000ドル付近では上値が重く、欧州時間入りを前にやや伸び悩む展開となっている。市場の焦点は、この後発表される米消費者物価指数(CPI)に移っている。
ドルの小幅反発が上値を抑制
水曜発表の米雇用統計(NFP)は強い内容となり、3月の利下げ観測は後退。これを受けてドル指数(DXY)は2週間ぶり安値から持ち直し、金の上値を抑えた。
もっとも、市場では2026年に少なくとも2回の利下げが行われるとの見方が依然として織り込まれている。さらに、米新規失業保険申請件数は22.7万件と前週改定値(23.2万件)から減少したものの、継続受給者数は186.2万人へ増加。労働市場の基調的な弱さが意識され、ドルの上昇を限定する要因となっている。
結果として、「ドルは強すぎず、金は売られすぎない」という微妙なバランスが続いている。
リスクオフが金を下支え
世界の株式市場はやや軟調で、安全資産需要も一定程度見られる。リスク回避ムードは金にとって追い風だ。ただし、CPIを控え積極的なポジション構築は控えられており、方向感は限定的だ。
テクニカル:強弱感交錯、慎重姿勢が必要
日足では週間レンジを下抜けたことが売りシグナルと受け取られたが、4,900ドル割れでのフォロー売りは続かなかった点が注目される。

- MACD:シグナルラインを上抜け、ヒストグラムもプラス転換。短期的なモメンタム改善を示唆。
- RSI:44.72と中立圏。売られすぎ水準から反発しているが、50を下回っており本格反転には至っていない。
テクニカルは回復の兆しを見せつつも、上昇継続を確信するには材料不足という状況だ。MACDが再びゼロラインを割り込めば、弱気圧力が再燃する可能性もある。
注目は米CPI
CPIが市場予想を上回れば、ドル買いが再燃し金は再び下押しされやすい。一方、インフレ鈍化が確認されれば、利下げ観測が強まり金は上昇余地を広げる展開もあり得る。
現状は、
- 下値は4,900ドルがサポート
- 上値は5,000ドルが心理的抵抗
という構図。
CPIが、次のトレンドを決める分岐点になりそうだ。

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