金価格見通し:オプション市場の弱気シグナルが極端化、4,800ドルが次の攻防ラインに

金価格が急反落している。先週高値圏で進行していた上昇については、デッド・キャット・バウンス(下落トレンド中の一時的な反発)の可能性を警戒する声があったが、その後の値動きはまさにそのシナリオをなぞる展開となった。

金先物は直近で5.6%下落。過去3営業日のうち2日は大陰線による包み足を形成し、モメンタムは明確に売り方へと傾いている。

市場では、次の焦点として4,800ドル水準が意識され始めた。この水準は、単なる調整にとどまるのか、それともデッド・キャット・バウンスの確定による本格的な下落トレンド入りとなるのかを分ける「分水嶺」となり得る。


COTレポート:ショートの積み上がりが進行

ポジション動向にも変化が見られる。

CFTCのCOT(Commitments of Traders)レポートによると、大口投機筋やマネージド・マネーによるグロスショート(売り建玉)はここ数週間で増加傾向にある。依然として水準自体は歴史的に見れば低めだが、トレンドとしては明確に上向きだ。

一方で、ネットロングは1年ぶりの低水準まで低下している。

現時点では「大規模な下落の前兆」と断定できる状況ではないが、今後さらにショートが積み上がるかどうかが重要な観測ポイントとなる。


オプション市場:リスクリバーサルが示す極端な弱気

より注目すべきはオプション市場の動向だ。

短期的なテールリスクの指標とされる「10デルタ・1週間リスクリバーサル」は、2024年12月以来で最もネガティブな水準に低下。1カ月物の10デルタもマイナス圏に転じ、コールよりもプット需要が強まっていることを示している。

さらに、1週間および1カ月の25デルタ・リスクリバーサルも同様に低下しており、市場参加者が下方向リスクへの備えを急速に強めていることが分かる。

これは、

  1. 実際に大きな下落を警戒している
  2. あるいは短期的なヘッジ需要が行き過ぎている

のいずれかを示唆する。

興味深いのは、前回リスクリバーサルがここまでネガティブになった局面では、その後金価格が反発した点だ。


4,800ドルは「崩壊」か「踏み台」か

現状、テクニカル面では売り優勢が明確だ。しかしオプション市場のセンチメントは、むしろ「極端」に傾き始めている。

もし4,800ドルを明確に割り込めば、デッド・キャット・バウンスの完成形として、さらなる下値模索が現実味を帯びる。一方で、この水準で強い買いが入れば、ショートカバーを巻き込んだ反発局面に転じる可能性もある。

現在の市場は、「弱気優勢の価格アクション」と「行き過ぎつつあるセンチメント」が同時に存在する極めて繊細な局面にある。

4,800ドルは単なるサポートではない。強気派と弱気派の次の主戦場になるだろう。

参考:Forex.com

※当サイトに掲載する情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品、為替、貴金属等への投資、取引、または売買を勧誘・推奨するものではありません。投資および取引には価格変動等のリスクが伴います。当サイトの情報を利用したことにより生じた損失、損害、トラブル等について、当サイトおよび運営者は一切の責任を負いかねます。最終的な投資判断は、必ず読者ご自身の判断と責任において行ってください。

ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次