金価格は5,000ドル台を維持 米指標控え強気派は様子見姿勢

金(XAU/USD)は週末にかけて3日続伸となり、5,000ドル台を維持している。ただし、ファンダメンタルズが強弱入り混じるなかで、明確な追随買いは見られず、上値の伸びは限定的である。

市場参加者は、米国の主要経済指標を前に新たな方向性を打ち出すことを控えている。注目は第4四半期GDP速報値および個人消費支出(PCE)価格指数であり、これらの結果が米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げパスに対する見通しを左右する。結果次第で米ドル(USD)が動意づき、利回りを生まない金の方向性にも影響を与えることになる。

地政学リスクは引き続き金相場を下支えしている。トランプ米大統領はイランに対し、核開発問題を巡る合意がなければ10~15日以内に「深刻な結果」を招くと警告した。これに対し、イランは国連のグテーレス事務総長に対し、軍事的攻撃には容認しない姿勢を示し、戦争は望まないものの、攻撃を受けた場合には敵対勢力の基地や資産が正当な標的になると主張した。中東での軍事衝突リスクの高まりは、安全資産としての金を支える要因となっている

一方で、米金融政策を巡る環境は金にとって逆風となる。1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、当局が追加利下げを急いでいないことを示した。また、インフレが十分に鈍化しなければ利上げの可能性も議論されたことが明らかとなった。加えて、米労働市場の底堅さやFRB当局者によるタカ派的発言を受け、市場は積極的な金融緩和観測を後退させている。利下げ期待の修正はドルを1月23日以来の高値水準へ押し上げ、金の上値を抑制している

テクニカル面では、XAU/USDは100時間単純移動平均線(SMA)を維持して推移しており、同水準(4,965.41ドル付近)が当面のダイナミックサポートとして機能している。直近2日間はレンジ内での値動きが続いており、強気派にとってはブレイク待ちの状況である。

モメンタム指標では、MACDがシグナルラインおよびゼロラインの下に位置する一方、ネガティブヒストグラムは縮小しており、弱気圧力の後退を示唆している。相対力指数(RSI)は53と中立圏にあり、慎重ながら回復基調を示している。

総じて、地政学リスクが金を下支えする一方、ドル高と金融政策見通しが上値を抑える構図となっており、米経済指標が次の方向性を決定づける鍵となりそうだ。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
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