金 5000ドルでの攻防続く 中東リスクと利下げ観測が相場を左右

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貴金属市場では金(ゴールド)が5000ドルの心理的節目付近で推移している。3月18日に予定されるFOMCの政策決定を前に方向感が出にくい状況が続いており、パウエル議長の発言内容と中東情勢の行方が今後の相場を左右する最大の材料として意識されている。

金は5000ドル付近でレンジ推移

COMEX金先物は4990ドル80セント付近で推移している。本日は4981ドル10セントから5022ドルのレンジで取引されており、5000ドルの節目を挟んだ膠着状態が続いている。

FXStreetのハレシュ・メンガニ氏によると、金はFOMCの政策決定を新たな方向性の起点として注目しており、結果が出るまで大きな動きは出にくい状況だという。中東情勢の緊迫化によるイラン関連リスクが安全資産としての金需要を下支えしているものの、上値を追う積極的な買いも限定的となっている。

FOMCと金利動向が焦点

金相場の最大の注目点は本日のFOMC政策決定だ。INGの分析によると、今回の会合では政策金利の据え置きが確実視されているが、焦点はパウエル議長の記者会見とドットプロットの内容に移っている。

米10年国債利回りの動向も重要な変数だ。RJO Futuresのシニアコモディティブローカー、ダニエル・パビロニス氏は「金と銀は株式と同じ経路をたどる傾向がある」と指摘しており、米国債利回りの上昇局面では金の上値が圧迫されやすいとの見方を示している。

強気・弱気シナリオが真っ二つ

現在の金相場では強気派と弱気派の見方が大きく分かれている。

強気シナリオではUBSが年末目標として6200ドルを掲げており、中央銀行による金購入の継続や安全資産需要の高まりが中期的な支援材料として挙げられている。INGのエワ・マンティ氏も中央銀行の金購入継続と実質金利の見通しが金を支えるとの見方を示している。

一方、弱気シナリオも無視できない。パビロニス氏は「イラン紛争が長期化・拡大した場合、金は4200ドル付近まで下落する可能性がある」と警告しており、株式市場の軟調やドル高が重なれば下値リスクが高まると指摘している。

1月の急落メカニズムに要注意

国際決済銀行(BIS)の分析によると、金は2025年末から2026年1月の3か月で4000ドルから5500ドル超まで急上昇した後、調整局面に入った。この急落の主な要因として、レバレッジETFを通じた小口投資家の過度なポジション積み上げと、その後の強制的な解消売りが挙げられている。

BISは「小売投資家のETF経由の過度なレバレッジ購入が大幅な価格変動の土台を作った」と指摘しており、現在の水準でも同様のリスクが潜在していることには注意が必要だ。

テクニカル面での注目水準

主要なテクニカル水準は以下の通りだ。

  • 心理的節目:5000ドル(現在の攻防ライン)
  • 本日レンジ:4981ドル10セント〜5022ドル
  • 52週高値:5586ドル20セント
  • 弱気シナリオの下値目標:4200ドル

今後の焦点

本日のFOMC政策決定とパウエル議長の記者会見が最大の分岐点だ。パウエル氏がインフレへの警戒を強調するタカ派的な内容であれば米金利の高止まり観測が強まり、金の上値を圧迫する可能性がある。一方、利下げ再開に前向きな発言が出れば実質金利の低下期待から金買いが強まるシナリオも想定される。

中東情勢の緊迫化と金融政策の行方という二重の材料を抱える中、当面の金相場は5000ドルを挟んだ神経質な展開が続きそうだ。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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