ユーロ円で円安進行、財政と政治的不安では185円台へ

ユーロ円は円安が進行し、185円近辺で推移している。投資家は、解散総選挙を前にした日本の財政見通しや政治的不透明感を懸念しているようだ。

日本円は今週末の総選挙を控えて圧力を受けている。高市首相率いる自民党は、公共支出の拡大、減税、そして新たな安全保障戦略を柱とする公約を掲げ、過半数の議席を固める見通しだ。この拡張的な財政姿勢は、日本の政府債務の持続可能性に対する懸念を再燃させている。

高市首相の発言は当初、輸出を支援するために円安を容認するものと解釈された。後にこの「ホクホク発言」を修正したものの、当局が円安を容認しているとの認識を強める結果となった。一方で、日米による協調介入への警戒感や、日本銀行のややタカ派的な姿勢が、日本円のさらなる急落を抑制している。

ユーロ圏では、最新のマクロ経済指標がまちまちな結果となった。1月のユーロ圏サービス業購買担当者景気指数(PMI)は51.6と、4カ月ぶりの低水準を記録し、市場予想を下回った。特にドイツのサービス業PMIが52.4へと下方修正された点は、欧州最大の経済圏で活動の減速が続いていることを示している。

インフレ面では、価格上昇圧力の鈍化が続いている。1月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は前年比1.7%上昇と、12月の1.9%から低下した。一方、コアインフレ率は2.3%で横ばいとなった。この状況を受け、欧州中央銀行(ECB)は慎重な金融政策スタンスを維持する可能性が高い。

ドイツ銀行によると、ECBは2026年を通じて金利を据え置く見通しで、次の政策変更は2027年の利上げになる可能性があるという。現状では、ユーロ円の動きはユーロの強さよりも、日本円の構造的な弱さに主導されている。日本の政治・財政を巡る不透明感が続く限り、ユーロ圏のファンダメンタルズが弱含んだ場合でも、ユーロ円の下値は支えられやすい局面が続くとみられる。

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
金融市場・世界情勢・仮想通貨・FXに関するニュースや解説記事の作成、金融サービスの比較を行っています。
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