米CPI鈍化でドル失速、日本円は選挙後の安心感で底堅く推移

ドル円(USD/JPY)は14日、米インフレ指標の鈍化を受け、152円台後半へと円高が進んだ。ドル円は一時153.78円まで円安が進行したものの、その後は反転。足元では152.85円前後で推移している。週足ベースでは約2.7%の円高となる見通しだ。

きっかけとなったのは1月の米消費者物価指数(CPI)だ。総合CPIは前月比0.2%上昇と、市場予想の0.3%を下回り、12月の0.3%から減速した。前年比では2.4%と、予想の2.5%を下回り、前月の2.7%からも鈍化した。

一方、食品・エネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%上昇と予想通りで、前月の0.2%からやや加速。前年比では2.5%と市場予想に一致し、12月の2.6%からわずかに低下した。

インフレ鈍化は、今週発表された強めの米雇用統計を踏まえても、年内の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待を支える内容となった。市場では現在、2026年にかけて約61ベーシスポイント(bps)の利下げが織り込まれており、CPI発表前の約58bpsからやや拡大している。

円買いの背景には、日本の政治情勢もある。高市首相が総選挙で圧勝したことを受け、日本の政策運営に対する不透明感が後退。市場では、景気刺激を重視する財政スタンスが国内成長を下支えするとの見方が広がっている。

片山さつき財務相は14日、日本の債務残高対GDP比は今後さらに低下する見通しだと発言。食品への消費税減税方針を巡る初期ショック後、金融市場は安定を取り戻しているとの認識を示した。

日銀の田村直樹審議委員も同日、経済・物価の改善に応じて利上げを継続する方針を示しつつも、「時期尚早な金融引き締めは回避すべき」と慎重姿勢を強調。「緩やかとは言えない物価上昇が持続することも避けなければならない」と述べた。

田村氏はまた、「消費者物価は安定化しつつある」との見解を示す一方、円相場の再下落傾向を踏まえ、物価見通しには引き続き警戒が必要との認識を示した。

米インフレ鈍化と日本の政治的安定、そして日銀の段階的な正常化シナリオが交錯する中、ドルは上値の重い展開が続いている。市場は次なる米金融政策のシグナルと、日本側の政策実行力を見極めようとしている。

参考:FXStreet

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ホッホ博士
マネー比較ラボ編集部
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