中東情勢の緊迫化を受け、原油価格が急騰している。市場では供給ショックへの警戒が強まり、原油が新たな「安全資産」とみなされる可能性を指摘する声も出始めている。
米国とイランの軍事衝突が続く中、原油価格は週後半にかけて上昇。ブレント原油先物は1バレル=87.27ドルと約1年ぶりの高値を記録し、WTI原油先物も84ドル台まで上昇した。
原油市場は週ベースでも大幅高となっており、ブレントは約20%上昇、WTIは25%以上の上昇と、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以来の大きな上げ幅となる可能性がある。
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ホルムズ海峡の混乱が市場を刺激
今回の急騰の背景には、中東のエネルギー供給を巡る懸念がある。
米国とイランの戦争はすでに7日目に入り、攻撃は中東地域全体へ広がっている。特に市場が警戒しているのが、世界の石油輸送の要衝であるホルムズ海峡だ。
CNBCの報道によれば、この重要航路では船舶の動きが大きく制限され、エネルギー輸送に影響が出ている可能性がある。
また米国のピート・ヘグセス国防長官は記者会見で、「戦いはまだ始まったばかりだ」と発言し、米軍の軍事行動がさらに拡大する可能性を示唆した。
一時的な下落も
もっとも、原油価格は一時的に下落する場面もあった。
米国政府がインドに対し、ロシア産原油の購入を再開する30日間の猶予を認めたことで、供給不安がやや和らいだためだ。また、米財務省がエネルギー価格高騰を抑える措置を検討しているとの報道もあり、価格は短時間ながら調整した。
それでも市場では、エネルギー供給リスクが完全に解消されたわけではないとの見方が強い。
原油は「新しい安全資産」?
こうした状況について、BNYのボブ・サベージ氏は興味深い指摘をしている。
同氏によれば、現在の市場では原油供給ショックのリスクが十分に織り込まれていない可能性があるという。予測市場では、原油価格が100ドルに到達する確率が50〜80%と見られているにもかかわらず、市場の警戒感はまだ限定的だとしている。
さらにサベージ氏は、「原油を保有しようとする動きは顕著で、現在では最も明確な新しい安全資産の1つになっている」と述べ、投資資金がエネルギー株や原油市場へ流入している可能性を指摘した。
ただし「消費税」のような作用も
ただし、原油高が続けば経済にはマイナスの影響も出る。
サベージ氏は、原油価格が100ドル付近で高止まりした場合、インフレ期待が強まり、金利が長期間高止まりする可能性があると警告する。
その結果、特にテクノロジー株など金利に敏感な成長株には逆風となる可能性があるという。
また、ベレンベルク銀行の米国担当チーフエコノミスト、アタカン・バキスカン氏は、エネルギー価格上昇が消費者の購買力を削ぐ「消費税」のような役割を果たす可能性があると指摘する。
ガソリン価格が上昇すれば、消費者は他の商品への支出を減らさざるを得ず、結果として景気にブレーキがかかる可能性があるためだ。
市場の焦点は「100ドル」
現在の原油市場の最大の焦点は、価格が100ドルへ到達するかどうかだ。
中東情勢の悪化、供給ショック、そして投資資金の流入。これらの要因が重なれば、原油価格はさらに上昇する可能性がある。
一方で、原油高が長引けば世界経済に新たな負担となる可能性もあり、市場は引き続き神経質な展開となりそうだ。
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