米国とイスラエルがイランに対して大規模な軍事作戦を開始したことを受け、市場参加者は週明けの金融市場における大きな混乱を警戒している。
CNBCの報道によれば、トランプ米大統領は米軍がイランで本格的な軍事行動に入ったと発表。テヘラン南部の複数の省庁施設が標的となったとされる。
記事執筆時点で攻撃開始から約6時間が経過しているが、イラン側も反撃を開始。イスラエルのみならず、米軍が駐留するカタールやバーレーンといった湾岸諸国にも弾道ミサイルが飛来していると報じられている。
市場は週末で取引停止中だが、週明けは荒れた展開が想定される。
「ベネズエラとは次元が違う」
サンタ・ルチア・アセット・マネジメントのフロリアン・ワイディンガー氏はCNBCに対し、今回の事態は「ベネズエラとは比べ物にならない影響を持つ」と指摘した。
ベネズエラは原油生産国リスクだったが、イランは「チョークポイント(要衝)」の問題であると複数の市場関係者は強調する。
その焦点が、ホルムズ海峡だ。
2025年には、1日あたり約1300万バレルの原油が同海峡を通過しており、世界の海上輸送原油の約31%を占める。
INGも2月27日付レポートで、イランを巡る地政学リスクがすでに原油市場に最大10ドル/バレルのリスクプレミアムを織り込ませていると指摘していた。しかし、当時はまだ軍事攻撃は発生していなかった。いまは前提が変わった。
原油はどこまで上がるのか
INGのシナリオ分析によれば:
- 限定的な短期攻撃 → 一時的に80ドル方向へ
- 部分的なホルムズ海峡での妨害 → 100ドル近辺
- ホルムズ海峡の大規模封鎖 → 140ドルシナリオ
とされている。
特にホルムズ海峡の完全封鎖が行われれば、約900万バレル/日の原油と600万バレル/日の石油製品がリスクに晒されるとの試算もある。
もっとも、INGは「完全封鎖の長期化は現実的ではない」とも指摘している。
市場の分岐点は、
- 攻撃が短期で収束するのか
- 体制転換型の長期戦に発展するのか
にかかっている。
週明け市場の想定シナリオ
CNBCによれば、市場関係者の間では以下の動きが想定されている:
- 原油5〜10%急騰
- 世界株式1〜2%下落
- 米国債利回り5〜10bp低下
- ドル高
- 円高
- 金価格上昇
典型的な「リスクオフ」展開である。
特にアジア市場はエネルギー依存度が高く、影響が大きいとの指摘もある。
為替への影響:ドル円はどう動くか
今回のショックは二層構造だ。
- 原油高 → インフレ圧力 → 米金利上昇要因
- 地政学リスク → リスクオフ → 円買い要因
短期的にはリスクオフ主導で円高方向への圧力がかかりやすい。
ただし、原油急騰が長期化すれば、エネルギー輸入国である日本にとっては円売り圧力も強まる。
つまり、
- 短期:円高
- 中期:原油価格次第
という構図になる可能性が高い。
最大の焦点は48時間
市場が参照するのは、2025年6月のイスラエルによるイラン核施設攻撃時のパターンだ。
当時は株式が急落した後、ホルムズ海峡が封鎖されないと判明すると急速に回復した。
今回も同様に、
- ホルムズ海峡が機能するか
- イランの報復が限定的か
- 米国が短期作戦で撤収するか
この3点が週明け以降の市場を決定づける。
XMTrading(エックスエム)で口座開設
2009年設立、世界196カ国・100万人以上のトレーダーに利用される老舗の海外FX業者。
日本語サポートが充実しており、最低入金額は約800円〜と少額から始められます。
※当サイトに掲載する情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品、為替、貴金属等への投資、取引、または売買を勧誘・推奨するものではありません。投資および取引には価格変動等のリスクが伴います。当サイトの情報を利用したことにより生じた損失、損害、トラブル等について、当サイトおよび運営者は一切の責任を負いかねます。最終的な投資判断は、必ず読者ご自身の判断と責任において行ってください。

