人工知能(AI)インフラ投資の象徴的存在であるエヌビディア(NVDA)が、2026年5月20日(米国東部時間・引け後)に2027会計年度第1四半期(2026年2〜4月期)の決算を発表する。ウォール街のコンセンサスは売上高790億ドル・調整後一株当たり利益(EPS)1.77ドル。Advantestや東京エレクトロンをはじめとする日本の半導体関連銘柄にとって、今夜の発表は短期の方向性を左右するカタリストとなる。
2026年2〜4月期 コンセンサス予想
| 指標 | コンセンサス | 前四半期実績(Q4 FY2026) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 790億ドル | 681億ドル | +79% |
| データセンター売上高 | 733億ドル | 623億ドル | — |
| 調整後EPS | 1.77ドル | 1.62ドル | +120% |
| 調整後粗利益率 | 約75% | — | — |
会社側は2026年2月の前回決算(Q4 FY2026)の際、Q1 FY2027の売上高ガイダンスとして780億ドルを提示していた。FactSet集計によるコンセンサス790億ドルはすでにこのガイダンスを上回る水準だ。
ウォール街アナリストの目標株価(2026年5月週)
| 証券会社 | 新目標株価 | 旧目標株価 | 見通しの要旨 |
|---|---|---|---|
| HSBC | 325ドル | 295ドル | Q1コンセンサス超過と第2四半期ガイダンスの上方修正を予想(アナリスト:フランク・リー氏) |
| モルガン・スタンレー | 285ドル | 260ドル | 「30億ドル超過・40億ドル上方ガイダンス」のパターンが最有力シナリオと指摘 |
| UBS | 275ドル | 245ドル | Q1売上高約810億ドルを予想。Q2ガイダンスは900〜910億ドルと見る |
3社ともに決算前週に目標株価を引き上げた。HSBCのフランク・リー氏はコンセンサス超過と上方修正の両立を予想。UBSはコンセンサス(790億ドル)を上回る810億ドルを独自予想としており、第2四半期ガイダンスについても900〜910億ドルのレンジを見込む。
アジア主要指数(2026年5月20日)
| 指数 | 現在値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 59,804.41 | −1.23% |
| 香港ハンセン | 25,651.12 | −0.57% |
| 上海総合 | 4,162.19 | +0.74% |
| 韓国KOSPI | 7,208.95 | −0.86% |
| オーストラリアASX 200 | 8,496.60 | −1.26% |
| S&P 500先物(参考) | 7,397.75 | +0.27% |
(出所:Yahoo Finance API、2026年5月20日取得)
主要銘柄の現在値(2026年5月20日)
| 銘柄 | 現在値 | 前日比 | 52週高値 | 52週安値 |
|---|---|---|---|---|
| エヌビディア(NVDA) | 220.61ドル | −0.77% | 236.54ドル | 129.16ドル |
| Advantest(6857) | 25,625円 | +1.32% | 32,400円 | 6,754円 |
| 東京エレクトロン(8035) | 46,100円 | −2.25% | 53,870円 | 19,870円 |
| ルネサスエレクトロニクス(6723) | 3,500円 | −0.26% | 4,183円 | 1,657円 |
| ソフトバンクグループ(9984) | 5,039円 | −6.00% | 6,924円 | 1,835円 |
| SK Hynix(000660) | 1,745,000ウォン | 0.00% | 1,995,000ウォン | 196,500ウォン |
| 台湾積体電路製造(TSM・ADR) | 392.61ドル | −0.84% | — | — |
(出所:Yahoo Finance API、2026年5月20日取得)
前回決算後のアジア株の動き
2026年2月25日(Q4 FY2026)の決算では、エヌビディアの売上高681億ドル(予想比約19億ドル超過)・調整後EPS1.62ドル(予想比+0.08ドル)という結果を受け、株価は時間外取引で3%超上昇した。翌2月26日のアジア市場では、Advantestが約7%・東京エレクトロンが約9%上昇した(CNBC、2026年2月26日)。SK Hynixはエヌビディア向け広帯域メモリ(HBM)の主力サプライヤーとして2026年分の出荷枠をすでに完売している。
決算結果別のシナリオ
- 強気シナリオ(予想超過+上方ガイダンス):モルガン・スタンレーが想定する「30億ドル超過・40億ドル上方修正」が実現した場合、前回Q4決算後と同様にAdvantest・東京エレクトロン・SK Hynixへの買いが広がりやすい。2026年5月7日にはソフトバンクグループが18%急騰し日経平均を記録水準に押し上げた実績もあり(CNBC、2026年5月7日)、AI関連需要の再確認が日本株全体を支える可能性がある。
- 弱気シナリオ(予想通りまたは下回る):FXStreet(2026年5月18日)は「好結果だけでは足りない(good may not be good enough)」と分析する。エヌビディア株は予想株価収益率(PER)約48倍で取引されており、市場の高い期待はすでに株価に反映済みと指摘する。ガイダンスが市場予想を下回った場合、AI関連銘柄全体への利益確定売りとナスダック全体の調整が波及するリスクがある。
注目リスク:イラン戦争とサプライチェーン
CNBCが2026年5月19日に報じたとおり、2026年2月末に勃発したイラン戦争は半導体製造に不可欠なヘリウムなど中東産原材料の供給に圧力をかけている。粗利益率ガイダンス(コンセンサス約75%)への影響があるか、今夜の発表と経営陣のコメントで明らかになる。
※当サイトに掲載する情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品、為替、貴金属等への投資、取引、または売買を勧誘・推奨するものではありません。投資および取引には価格変動等のリスクが伴います。当サイトの情報を利用したことにより生じた損失、損害、トラブル等について、当サイトおよび運営者は一切の責任を負いかねます。最終的な投資判断は、必ず読者ご自身の判断と責任において行ってください。

